2003年 第7回IPCノルディックスキー世界選手権大会 現地リポート
第7回IPCノルディックスキー世界選手権大会 現地リポート
2月7日から15日までドイツのBaiersbronn(ブイヤースブロン)でIPC(国際パラリンピック委員会)主催の第7回ノルディックスキー世界選手権大会が開催されます。
日本からは選手6名・ガイド2名と役員6名参加します。世界19カ国98名の選手で競われるこの大会の競技種目は
シュートレース(シット男5k、女2.5k、フリー男女5k)
ミドルレース(シット男10k、女5k、クラシカル男女10k)
ロングレース(シット男15k、女10k、クラシカル男20k女15k)
リレー(男5k×3人、女2.5k×3人)
バイアスロン・ショート(全クラス7.5k・射撃2回×5弾)
バイアスロン・ロング(シット男12.5k、女10k・射撃4回×5弾)でクロスカントリースキー競技が4種目、バイアスロン競技が2種目です。
この大会の特徴は、ソルトレークパラリンピックから新しいシーズンを迎え、トリノを目指す各国は若手選手を派遣してきます。また、今までの活躍してきた選手たちがもう一度障害のクラス分けを受け、資格を持つドクターたちの厳格な審査でより正しいクラス判定でレースに出場します。
なぜなら、ノルディックスキーは今まで障害の程度に分け、細かいクラス別でメダルを争ってきました。同じレースで多くの金メダルがでるというのが実状で、
メダルの価値を高めるためにも、今年からルールを改正し、シットスキー・スタンディング・ブラインドの3クラス制にしました。
よりエキサイティングなレースが期待されます。
日本は新潟県の出来島桃子(LW6/8)、長野県の平沢知緒理(B1)の初参加組、長野県の小林深雪が視覚障害の程度のクラス判定を受けます。
また大きな改正点は、バイアスロン競技が2種目になりました。今後、バイアスロン競技の充実がされるでしょう。
特に日本にとっては最重点種目で、このレースでは、長野パラ金メダルの小林深雪、ソルトレーク4位の伝田寛に注目しています。
皆さんの日本からの応援よろしくお願いします。(2月6日7:00)
日本チーム 監督 荒井 秀樹
写真のキャプションです。
@コーチ部屋です。小林卓司チーフコーチ(愛称タクコーチ)はマイクのテスト中、
手前の大平紀夫コーチ(愛称ノリオ)はワックスの情報を入力中、
荒井幸治コーチ(愛称ゆきはるさん)は内容未確認の3人部屋です。
A姉御部屋です。いままで深雪さんの一人遠征が多かったですが、やっと姉御部屋ができました。
新人の出来島桃子(愛称デッキー)、片腕障害です。
休憩時間に、プレゼント用鶴の置物を折り紙で作っています。
部屋が片付いていないのも大きな特徴です。

B平沢知緒理(愛称チオリ)とガイドの敏夫スタッフの親子部屋です。
仲の悪そうな親子に見える写真ですが、実はとても素晴らしい親子です。
スキーの先生のお父さんはドイツ語の勉強中・・・

Cバイアスロンにかける伝田選手(愛称デン)は長野ライフル協会の関川さんと同室、
毎晩、銃と射撃三昧の武勇伝(?)の話で盛り上がっているかな?
初めて伝田選手の銃を海外に持ってきました!

D新田選手と深沢選手の絶妙コンビ部屋。
ツインの部屋もこちらでは、日本で言うダブルの部屋です。いつも楽しそう〜。
いよいよ開始!6日早朝、外はまだ暗い、ワックスチームは作業に向かう。

風邪と口内炎の大平コーチに、薬を渡す小林 章郎チームドクター。

6日クラスフィケーションの受付をする小林深雪と平沢知緒理。
B1の判定を受ける小林深雪(左)と平沢知緒理。
障害者スキー世界大会が開幕!
ソルトレークパラリンピックで応援いただいた皆様
また、障害者スポーツにご支援、ご指導いただいています皆様
私たちパラリンピック・ノルディックスキー日本チームは、
2月7日から15日までドイツのBaiersbronn(ブイヤースブロン)で
IPC(国際パラリンピック委員会)主催の第7回障害者ノルディックスキー世界選手権大会に参加しています。
(ここは昨シーズン、FISノルディックコンバインのBクラスのワールドカップが開催されています)
日本からは選手6名・ガイド2名と役員6名参加。世界19カ国98名の選手で競われます。
小林 深雪(長野県小谷村) 視覚障害(B1) 長野 バイアスロン金メダル
伝田 寛(長野市) 障害立位(LW6/8) ソルトレーク バイアスロン4位
新田 佳浩(岡山県) 障害立位(LW6/8) ソルトレーク クラシカル銅メダル
深沢 春二(北海道浦河町) 障害座位(LW11) ソルトレーク出場
出来島 桃子(新潟県) 片腕障害(LW6/8) 初参加
平沢 知緒理(長野県松本市) 視覚障害(B1) 中学生、初参加
競技種目はクロスカントリースキー競技が4種目、バイアスロン競技が2種目です。
今日2月8日は、バイアスロン・ロング(男・女12.5k、射撃4回×5弾:ペナルティ1分加算) 現地時間11時スタートです。
ソルトレークパラリンピックで、悔しい思いをした小林深雪が、復活をかけて新種目バイアスロン長距離レースに挑みます。
また、ソルトレーク4位と、あと一歩だった伝田 寛がもう一度チャレンジします。
昨日(7日)の開会式は街をあげての大歓迎でした。
新生ジャパンの最初のレース!ぜひご声援お願いします。
日本チーム 監督 荒井 秀樹
世界大会のホームページがあります。
http://www.ski-wm2003.de/
日本選手の様子は監督のホームページから
http://www.baynet.ne.jp/~japan-team/
写真:開会式入場進行が始まる
第7回障害者ノルディックスキー世界選手権大会
バイアスロン競技12.5kレース
2月8日(土) 前日までの雪も止み絶好のレース日和となった。シューティング場にも観客スタンドが作られ、満員だ。DJが流れ、オーロラビジョンに選手たちが映し出される。スタジアムにもドイツ国旗はもちろん各国の旗を持って楽しそうに応援している。
いよいよ障害者スキー世界大会の始まりだ。初日のレースは、今回から新種目になったバイアスロンのロングレース。伝田 寛選手の20発中1発外し、5位に終わった。満射で行けば、3位に十分絡めただけに悔やまれる。しかし本人は「ショートレースでもう一度チャレンジします」とモチベーションは高い。
新田 佳浩選手は1周目トップの成績で期待がかかったが、2回目の射撃で1発外し、3回目の射撃では3発も外してしまう。1発外すと1分ペナルティー加算はもう致命的で、秒差で争っている上位グループから大きく後退した。
期待がかかった小林 深雪選手はB1クラスに判定され、初めてのレースとなった。B1クラスは全員アイマスクか、光を完全に遮断するサングラスで出場することが義務付けられている。4回の射撃までは3位で通過、4位、5位とも10秒以内の戦いだった。惜しくも5位であったが、ソルトレークでは絡むことが出来なかった世界に、「やっと面白くなってきた」と小林ガイドが語る。これからのレースが楽しみだ。(2月9日午前6時)
写真説明
バイアスロンの射撃会場の観客席が設けられている。
選手たちのシューティングに一喜一憂の歓声やため息、凄い応援です。シットスキーの深沢選手は「観客に圧倒されてしまった。」

写真説明
バイアスロン12.5kレース、スタートする小林 深雪選手と小林 卓司ガイド。B1として、新たなスタートを切った。

写真説明
バイアスロン12.5kレースの伝田 寛選手。20発中1発を外し、惜しくも5位。表彰台を逃したが、確実に実力をつけてきている。

写真説明
3位をキープしていたが、惜しくも5位。タイム差の情報がガイド・選手に伝わらず残念な結果になってしまった。
写真説明
バイアスロン12.5kレース。スタートする深沢選手。今回シットスキーは一人の出場、多くの方に参加を呼びかけている。
第7回障害者ノルディックスキー世界選手権大会
バイアスロン7.5k競技
11日(月)バイアスロン7.5kレースが始まった。今までのどんよりとした曇り空からまぶしい日差しがさし久しぶりの太陽だ。競技3日目バイアスロン7.5kは新しいルールになった。1分のペナルティーから150mのループ周回するペナルティーだ。
新田佳浩、伝田寛ともスタンディングクラスに出場。1周目トップの新田も1回目1ペナルティー、2回目1ペナルティーと走力ではトップの力を持っていても射撃のミスで上位から離されていく。伝田は射撃では完全にヒットさせるが7位に終わった。1周目ラップタイムが11位が大きく響いた。
新田は10位。
小林深雪のブラインド女子は熱い戦いだった。周波数で音を頼りに的を探しあて、レーザー銃で撃つ視覚障害用のバイアスロンだ。
ペナルティー1周30秒ぐらいで、いかに射撃時間を短縮するかが求められている。1周目深雪は3位と9秒差の4位、アンネメッテ、エミールとの争い、ロシアのタチアナも3発外し、トップから3位と順位を落としてきた。
深雪の最後の射撃で満射に期待したが、痛恨の1発外し、全力で走りきったが5位に終わった。上位と争っただけにこれからが楽しみだし、本人も改めてやる気を出している。
出来島、深沢も健闘したが11位、23位に終わった。
(2月12日午前6時)




Sent: Thursday, February 13, 2003 2:46 PM
Subject: Fw: 夕刊掲載されました
> 関係各位
>
> 新田選手の記事を紹介します。
> 皆様の温かい応援ほんとうにありがとうございます。
> (2月13日午前6時)
> 荒井 秀樹
(朝日新聞2003年2月13日夕刊紙面)
朝日コムでもとりあげていただきました。
(http://www.asahi.com/sports/etc/TKY200302130124.html)


(2003.02.15配信)
大会の概要
2月7日から15日までドイツのBaiersbronn(ブイヤースブロン)で
IPC(国際パラリンピック委員会)主催の
第7回障害者ノルディックスキー世界選手権大会が開催しています。
日本からは日本代表として選手6名・ガイド2名と役員6名参加。
世界19カ国98名の選手で競われます。
大会へは、(財)日本障害者スポーツ協会からの派遣です。
所属団体は、NPO法人日本障害者スキー連盟です。
小林 深雪(長野県) 視覚障害(B1) 長野 バイアスロン金メダル
伝田 寛(長野県) 障害立位(LW6/8) ソルトレーク バイアスロン4位
新田 佳浩(岡山県) 障害立位(LW6/8) ソルトレーク クラシカル銅メダル
深沢 春二(北海道) 障害座位(LW11) ソルトレーク出場
出来島 桃子(新潟県) 片腕障害(LW6/8) 初参加
平沢 知緒理(長野県) 視覚障害(B1) 中学生、初参加
競技種目は
2月8日:バイアスロン・ロング(シット男12.5k、女10k・射撃4回×5弾) 現地時間11時スタート
2月9日:シュートレース(シット男5k、女2.5k、フリー男女5k)
2月11日:バイアスロン・ショート(全クラス7.5k・射撃2回×5弾)
2月12日:ミドルレース(シット男10k、女5k、クラシカル男女10k)
2月14日:リレー(男5k×3人、女2.5k×3人)
2月15日:ロングレース(シット男15k、女10k、クラシカル男20k女15k)
でクロスカントリースキー競技が4種目、バイアスロン競技が2種目です。
レースの模様
12日午後9時から開始された10kクラシカルレースは気温−8℃のなかで競われた。
LW2-9の立位障害クラスで、新田佳浩が逆転で優勝。
ソルトレークパラリンピックでは5kクラシカルで銅メダルだった新田は、
スタートから順調な滑りをみせ、SLICHANKA Siarhei(ベラルーシ)に4秒差の2位で
5k地点を通過、上位がほとんど秒差で後半に向かった。
ワックスは登りのキックワックスも下りのグライダーワックスも完全にあっていた。
ワックスコーチの大平紀夫コーチも「絶対に大丈夫だから」と送り出した。
障害者スキー世界選手権大会では、アルペン、クロカンを通じて日本人初の金メダル
に輝いた!
この後の15日:クラシカル20k競技にも期待がかかる。
新田佳浩のメッセージです。
「応援いただいた皆さん、ほんとうにありがとうございます。念願の金メダルを取る
ことが出来ました。世界選手権初の金メダルと聞きとてもうれしいです。アルペンも
ワールドカップで活躍しているので、トリノパラリンピックではみんなで頑張りたい
です。これからも応援をお願いします」
インタビュー
■まず感想は
「うれしかったです。」
■レース展開はどうでしたか
「登りがきつかった。会場には沢山の人がいて、異常に盛り上がっていたので鳥肌が
たちました。1周目秒差で5人ぐらいいたのですが、自分の中では、気持的には余裕
があったと思う。スパートをかけたときに、荒井監督から勝っていると聞き、いけると思った。」
■勝って誰に連絡したいですか
「やっぱり岡山のおじいちゃんに早く報告したいです。」
■次のレースに向けて抱負は
「リレーと20kレースなので、日本チームが一丸となって頑張ります」
■世界選手権7回の歴史に中で初めてに金メダルですが感想は
「日本人第1号なのでとてもうれしいです。アルペンもワールドカップで活躍しているので、
トリノパラリンピックではみんなで頑張りたいです。」
■これからの目標は
「僕もトリノめざして頑張ります。アディダスジャパンに就職が内定しているので、
スポーツの仕事のなかやスキーで子供たちに障害者スポーツのことも伝えたいです。」
日本チーム 監督 荒井 秀樹 コメント
「パラリンピックに並ぶ、最も重要な障害者世界大会に新田佳浩が優勝してくれた。
ノルディックスキーの強国である欧州勢を抑えての金メダルは、他の競技とも比べても大変な価値がある。
今までの選手強化が着実に力をつけていることの証明。
他の選手たちも続いてくれるだろう。」
世界大会のホームページ、成績(リザルト)もあります。
http://www.ski-wm2003.de/
日本選手の様子は監督のホームページから
http://www.baynet.ne.jp/~japan-team/

競技種目をクリックしますとリザルトが出ます。